その女アレックス (文春文庫)

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本棚登録 : 7387
レビュー : 1230
制作 : 橘 明美 
tikuoさん ミステリ   読み終わった 

お気に入りの赤いウィグをつけ、レストランで気分良く食事をした後、男に連れ去られたアレックス。衣服を剥がれて狭い木箱に閉じ込められて紐で吊るされ、放置される。ほとんど手がかりのないまま警察は捜査を始めるが…。

3部構成になっており、監禁編、逃亡編、過去編とでも言おうか。読み始めに感情移入させられた部分は、第2部で大幅に裏切られる展開となるところは、この作品の大きな魅力であろう。また、第2部の感覚もまた、裏切られることになるのだ。

暗く、ページ数の割に改行も少なく、最近の作品としてはかなり読みづらいと感じるかもしれない。しかしそうでもないのだな。しっかりしたキャラクター構成と、とりとめのないようで、実は絞りきられた登場人物と行動。アレックスやカミーユの過去は、うまい具合に作品の厚みを醸し出している。

まあ、こんなレビューを読んでいる人は、すでに読了であろうが、読んでいない人もいるだろうから、あまり内容に突っ込んだ話を書くのも野暮であろうと思うので、できるだけ先入観なく読み始めることをおすすめする。

一つ不満を言うとすると、タイトル。和訳した人の独りよがり『「その女」アレックス』だの『「悲しみの」イレーヌ』だとか、いらない言葉を足すんじゃないよ。原題通り『アレックス』でええやろ。

レビュー投稿日
2018年12月13日
読了日
2018年12月13日
本棚登録日
2018年12月13日
5
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