桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

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レビュー : 1391
著者 :
地球っこさん 日本文学:著者あ行   読み終わった 

上。
制服の着こなし。体育のサッカー。くしゃくしゃの茶髪。ぴかぴかの爪。ピンク色をした唇。
かっこよくて目立つ男の子。ピンクが似合う女の子。

それは、上だから与えられる特権なのかな?
うーん、やっぱ特権を授かって生きている子が上になるんだろうね。
努力しても追いつけない。これって一種の才能だよね。

上。
確立された格差社会で三年間、上を貫き通す。
不安定な足もとに広がるのは、きみたちが嘲笑する下の世界。
ほんの数ミリ目測を誤れば、滑り落ちる静寂な底なし沼。
自分を守るために築く脆弱な関係は、繊細で危ういガラス細工のようだね。

でもまだ、きみたちは気づいていない。

下。
目立たないように。失敗しないように。迷惑かけないように。
バカにした笑い声。存在を無視された扱い。

そんなもの気づかない振りをする。
それが、きみ自身が選んで決めた学校という逃げ場のない世界での生き方。

下。
ねぇ。自ら下の立場を決めたきみたちには、描きたい世界があるんだよね。
なかなか真似できないよ。
それは誰にもジャマ出来ない、きみたちの特権。
開けば風が生まれる扉を持っているきみたちは、ひかりなんだ。
ひかりの前では、上のかっこよさもくすんで見える。

気づくのは、まだまだ先のことかもしれないけどね。

レビュー投稿日
2014年7月18日
読了日
2014年7月18日
本棚登録日
2014年7月18日
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