ラッシュライフ (新潮文庫)

3.74
  • (2929)
  • (4165)
  • (5038)
  • (469)
  • (88)
本棚登録 : 31002
レビュー : 2948
著者 :
地球っこさん 日本文学:著者あ行   読み終わった 

初夏の早朝。カーテンを開けたときの気持ちよさ。太陽の日差しと爽快な青い空。昨夜、悩んでたことが嘘のよう。今日はいいことありそうだ。うん、何とかなる!
そんな気持ちにさせてくれるんです。このお話。
みんながみんな、痛みや挫折。そして、ついには殺人事件まで。いろいろ問題を抱えているのだけれど、それでも、一筋の光が射すような生き様を見せてくれる人もいました。中には自滅しちゃう人もいたのですが、その違いは何だったんだろう。人生への考え方の違いなのでしょうか。自分は生かされているのだとの思いと、人生は自分のもの、思い通りに動かしてやるとの傲慢さとの違いかもしれません。
わたしたちは生きてたら、そりゃあ失敗もあるし、思わぬ落とし穴にもハマってしまうこともあります。だけど、『未来は神様のレシピで決まる』もんよね。ちっぽけな人間はただ大きな流れの中で生かされてるだけ。その中で何とかなるさと思いながら身を任せとこうじゃないか。。。って考えられたら、また前を向けそうです。
神様から見たら、きっと針の穴ほどの小さな街です。そこで今日もたくさんの人間がすれ違い交錯して生きています。まるでそれは神様の手の中でくるくるまわる多面体の骨組に沿って歩いているように思えてなりません。そこには人間にとっては偶然、神様にとってはレシピ通りの思いがけない出会いも生まれるでしょう。それが吉とでるか凶とでるか、わたしたちにはどうすることもできません。まさに、神様のいうとおりです。
でも、そう思えば逆に、今のにっちもさっちもいかない状況でも、流れに逆らわず生きてさえいれば何とかなるんじゃないかなって気も生まれてくるかもしれません。まさに暗い部屋のカーテンを開けて快晴の青空を眺めたときの眩しさのように。うーん、言うのは簡単ですね。でも、そう思ってる方が何とかなりそうかも。
『イッツオールライト』です。

レビュー投稿日
2017年9月26日
読了日
2017年9月26日
本棚登録日
2017年9月26日
2
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『ラッシュライフ (新潮文庫)』のレビューをもっとみる

『ラッシュライフ (新潮文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする