円卓 (文春文庫)

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本棚登録 : 2399
レビュー : 302
著者 :
地球っこさん 日本文学:著者な行   読み終わった 

「こっこ」は、周囲の一貫した「幸せ」や「可哀想」なんて定義を全くと言ってもいいほど受け入れない。
なんでみんなが揃いもそろって喜んだり嬉しいのか。
なんで本人や周囲が気にしていることなんかを真似したりすると、大人は怖い顔になるのか。
それってそんなにいけないことなのか。分からない。
だって、「こっこ」にとっては、格好いいことなのに。

格好いいから、吃音を真似したり、憧れるから眼帯をする。死ぬ思いをする不整脈だって、ボートピープルだって、ハーフだって、お妾さんの子だって、「こっこ」には格好いいのだ。

ぽっさんと「こっこ」の会話には、はっとさせられる。
「こっこ」の悩みや考えを、真っ正面から受け止め全力で応えるぽっさんは格好いい。

今のふたりの前には手本となる大人はお呼びではない。
大人は見守ればいいのだ。変に子どもに媚びる必要も、物わかりの良い大人を演じる必要もないのだ。
大人は大人の価値観でただ動けばいいのかもしれない。
子どもが大人の態度を、周囲の評価をおかしい、それは変だと思うことも必要なのだろう。
子どもは、悩みぶつかり、そして乗り越えていく力をちゃんと持っている。過保護になる必要もない。

けれどそれは、子どもという時代には、とってもしんどいことかもしれないけれど。

レビュー投稿日
2014年11月7日
読了日
2014年11月7日
本棚登録日
2014年11月7日
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