未来への周遊券

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本棚登録 : 116
レビュー : 15
地球っこさん サイエンス   読み終わった 

流星群が流れ落ちる夜。静寂がひろがるテントの中でランタンの灯りを頼りに、ひとりページをめくりたい。そんな気持ちになる素敵な本でした。まるで文章が旋律となって夜空を駆けめぐり又流星となって落ちてくる・・・ロマンティックな科学の往復書簡です。科学と聞くだけで難しそうと敬遠してしまっていたわたしが、科学って面白そうだな・・・と興味を持つことが出来たきっかけ本です。瀬名さんと最相さんのお手紙交換は小難しい文言は一切なく、科学の門扉を誰にでもおいでおいでと開いてくれる愛情に溢れています。
読み終えた余韻に浸っていると、つい空想してしまいました。わたしが飛ばした紙飛行機がロケットになって漆黒の宇宙へ飛び出していき、勢いに放り出されたわたしは弾けて原子となって再び地球へ舞い戻る。気づけば黄砂となって海をわたり、更に人畜の体内でやっかいもののウイルスとなったと思えば、ロウソクの灯火となって揺れている。吹き消されたわたしは風となって地球儀をくるくる回し世界の地図上を吹き荒ぶ。いつのまにか鳥となったわたしは南極に佇むもう1人のわたしを見ている。急降下してわたしにぶつかれば実はそれはリアルな人間のロボットで、航海中のダーウィンとともに星空の下でマレーの女性のスプーンを使った精霊の踊りをみつめている。いつの間にか昼間となった空に輝く太陽は、ゆっくりと欠けてゆき天の岩屋戸の前では神々が踊り酒を酌み交わしている。日光東照宮を中心に星々が巡れば、その後方には火星や月、衛星や探索機、ロケットが浮かぶ。いつの間にか胎児となっていたわたしは、赤ちゃん赤ちゃんと呼ぶ優しい声に導かれるようにこの世に誕生した。その右手には未来への周遊券をしっかりと握りしめながら。。。なぁんてね。

レビュー投稿日
2016年9月10日
読了日
2016年9月10日
本棚登録日
2016年9月3日
7
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『未来への周遊券』のレビューへのコメント

5552さん (2019年7月24日)

地球っこさん、こんにちは♪
こちらの本、ブクログにレビューを上げられていたのですね。
地球っこさんのレビューを読んで時空がトリップするようなそんな気分になりました。
昨日終えた旅を高速で追体験しているような(^_^)
すてきなレビューです♥

地球っこさん (2019年7月24日)

5552さん、こんにちは。
最近読書がなかなか出来ない地球っこです。
5552さんをはじめブク友さんの素敵なレビューを読んで、まためくるめく読書の世界に戻りたいなと思ってます♪

5552さんのレビューを拝見して、3年ぶりかしら?懐かしい友に会えたような気持ちになりました(*^^*)
そんな気持ちにさせていただいて感謝♪です!

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