エーコの遺作となった長編小説。
『薔薇の名前』や『フーコーの振り子』を始めとした超大作に比べると短いが、濃厚な内容がシンプルに纏まっていて読みやすい。
何処までが真実で、何処までが虚構なのかが曖昧になるのは、東京創元社から邦訳が出た『プラハの墓地』とも共通している。しかし本作ではジャーナリズムや陰謀論が主たるテーマになっているだけあって、ある種の下世話さや俗っぽさが喜劇的に描かれているように思う。
『フーコーの振り子』でも比較的近いテーマを扱っていたが、本書の方がエンタテイメント性が高くとっつきやすい印象。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年9月16日
- 読了日 : 2016年9月16日
- 本棚登録日 : 2016年9月14日
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