不思議の国のアリス ミステリー館 (河出文庫)

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レビュー : 13
tocaさん  未設定  読み終わった 

『不思議の国のアリス』をテーマにしたミステリー短編のアンソロジー。同じく河出文庫から、1988年に一度刊行されていたらしく、今回は復刊になるようだ。
厳密にはミステリと言い難いジャンルのものもあるが、解説によると、前回の刊行当時は『不思議の国のアリス』をモチーフにしたミステリそのものが少なかったのが原因とのこと。事実、収録作の邦正彦『不思議の国の殺人』や中井英夫『干からびた犯罪』はミステリではなく怪奇小説に分類されるように思う。小栗虫太郎『方子と末起』も変格もので、正統派のミステリに分類されるのは海渡英祐『死の国のアリス』ぐらいか。
というわけで、アンソロジーとしてはやや無理矢理な感じがしなくもないのだが、収録作はどれも面白かった。小栗虫太郎『方子と末起』はリリカルな中にも不気味な雰囲気があり、更に少女小説的な関係性も感じるユニークな作品。都筑道夫『鏡の国のアリス』、中井英夫『干からびた犯罪』は怪奇小説としては正統派だった。山田正紀『襲撃』は、『アリスっぽさ』は薄いものの、切れ味の鋭い犯罪小説。

レビュー投稿日
2015年9月8日
読了日
2015年9月8日
本棚登録日
2015年9月4日
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