楽毅(一) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2002年3月28日発売)
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感想 : 96
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高校時代だろうか「孫子の兵法」を読んだ事がある。殆ど内容は覚えていないのだが、なんとなく想像していた「寡兵をもって大軍を征する」的な戦術論ではなく、至極あたり前といえる「味方が敵より少なければ戦うな」とか「相手が攻めて来ようと思はないほどの強兵を養うのが上将軍」といった記述が多かった。
ところが将軍・楽毅は常に敵より少ない兵力で、強敵を打ち破る戦いをしており、ある意味で義経を見るような気がする。最後の斉都侵略はいわゆる「中入り」戦術の最たるもので、寡兵をもって敵の本拠を一気に急襲し、これを落としてしまう(もちろんその前に戦略=外交戦を十分やっているのだが)。
しかし、この外交戦はわかりにくいですね。とにかく各国が節操無く連合したり、敵対したり。著者のせいではないのですが、昨日の敵は今日の友。ぐちゃぐちゃです。関連する人の名前も多く、私みたいな速読派には向いていない。戦術的シーンはなかなか面白いのですが

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史・時代
感想投稿日 : 2017年11月16日
読了日 : 2002年8月10日
本棚登録日 : 2017年11月16日

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