川上さんを読むたびに思うのです。私はこんな作品は嫌いなはずだと。
不思議な幻想譚です。ファンタジー。登場するのは人間になった蛸、膝ほどの大きさの14歳の姿の曾祖母、ケーンと鳴く老人、台所に出没する小さな荒神。。いずれも人にあらざるもの。私はこうした幻想作品にはあまり手を出さないはずなのです。
それでも川上さんの世界に入り込めます。それは、そうした不思議な世界がおどろおどろしくでもなく、少女趣味的なファンタジックでもなく、ごくありふれた事象の様に描かれているせいかも知れません。フワフワと心地よく川上ワールドを漂えば、それはそれで心地よいのです。
読書状況:読み終わった
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一般
- 感想投稿日 : 2017年10月30日
- 読了日 : 2006年10月24日
- 本棚登録日 : 2017年10月30日
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