今はちょっと、ついてないだけ

著者 :
  • 光文社 (2016年3月17日発売)
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本棚登録 : 606
感想 : 116
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主人公・立花浩樹めぐる人たちを描く7つの連作短編集。
タイトルが示すように一種の再生の物語ですが、挫折が十分に描かれていないせいだと思いますが、どこかサラリとした軽さを感じます。
個々の再生の物語と思っていたのが、最終章でひとまとめにしてしまうのは面白く、力強さを感じるのですが、その為にも真ん中の一編「甘い果実」は無い方が良かったように思います。他の編とのつながりも弱く、再生というより一時的な逃避のように見えますし。また「ボーイズ・トーク」の岡野の扱いもどうかな。彼の問題は家族との乖離だと思うのですが、むしろさらに離れる方向になっているようなのですが。
とはいえ、伊吹さんらしい優しい話でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 一般
感想投稿日 : 2017年8月7日
読了日 : 2017年8月7日
本棚登録日 : 2017年8月7日

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