豊臣家の五奉行の一人、長束正家の一代記です。
確か教科書でも出ていましたし、色んな小説に顔を出すので名前は知っているのですが、人物としての印象は薄い長束正家。五奉行の一人なので事務方の人間なんだろうな~くらいの知識しかありません。そんな人物を主人公に取り上げるのが、さすが岩井さんというところなのですが、私にはもう一つでした。Amazonなどでは高い評価を貰っている本ですが。。。
経済視点から戦国時代を描いたことを高評価の理由として挙げている人も多いのですが、私はもともと特に秀吉など兵站を重視した武将が生き抜いたと思っていましたし(日本陸軍は余りに兵站を軽視し、第二次大戦で死没した日本兵の大半は飢餓や栄養失調によるものだったと言われている)、そこには余り感動もせず。
岩井さんの描くどちらも腹黒い秀吉と家康の間で、主人公が彼等のような政治的・戦闘的武将と一線を画して「算用者」として筋を通し切れば爽やかな物語になった気がしますが、下手に政治的に挟まって忖度したりウロウロしている感じがするのです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
歴史・時代
- 感想投稿日 : 2022年10月17日
- 読了日 : 2022年10月17日
- 本棚登録日 : 2022年10月17日
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