(No.12-32) YA カドカワ銀のさじ です。
内容紹介を、表紙裏から転載します。
『ファスール王国は、神官の託宣が何よりも力を持つ国。
ところが、国母の第一王女・アスタナに、「この国に仇なす」「この国を救う」という、全く異なる二つの託宣が下る。
結果、なんとアスタナは同時期に生まれた異母姉妹アルマラと、密かに入れ替えて育てられることに・・・。
17年後。第二夫人の娘として、男勝りに育ったアスタナは、シーハンからの美しき留学生・サルーと、運命的な恋に落ちる。』
他の紹介でシリーズ3作目とあったし、最初に付いてた「本書をもっと楽しむために・シューマ平原の他の国の物語」にも「碧空の果てに」「白い月の丘で」しかなかった。
あれ~、なんかもう一冊あったような?って調べたら「アギーの祈り」があった。出版社が違うし、シリーズの仲間じゃなかったのかなあ。手元にないので、他の国の名前を比べられない・・・。覚えてないもの。世界の感じは似てるような気がするんだけど。
まあ、他の本のことは置いといて、これ面白かった!
私はやっぱり逆境でも元気で頑張る女の子と、その少女に引きずられるちょっと気が弱いけど頑張って付いていく男の子、って設定が好きなんだわ。
逆境っていっても、アスタナは第二王女(ほんとは第一だけど)なのでそれなりに恵まれた生活だし、第一王女より自由度が高くてかえって楽に生きてるともいえます。
ただ彼女に備わった誰にも理解できないある能力のため、知らなくていいことを知ってしまうことがあるの。それが彼女の心に秘密を作り、暗い部分になっています。
第二夫人のカミーナは魅力がありました。どろどろしたものを抱えながら装って生きていく美しい人。彼女の人生を本気で心配してくれた人はいないんだもの。歪んじゃっても仕方ないわ。ここの王様はかなり能天気だし。
以前の作品のメイリンやマーリィが、結婚してめでたしめでたしで終わっていないことが気に入っていましたから、今回はどうなるのかな?と、楽しみに読みました。結果はばらさないでおきましょう。
- 感想投稿日 : 2012年4月23日
- 本棚登録日 : 2012年4月23日
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