近代論理学の金字塔プリンキア・マテマテカなどを著した論理主義数理哲学者であり、ノーベル文学賞受賞者であり、平和主義者として活躍した数学者・思想家・哲学者・活動家…のバートランドラッセルによる「教育論」。
プリンキアマテマテカ…は読めないので、教育論から読んでみました。
この本には書いてありませんが、ラッセルは何人目かの夫人と共に学校を作って教育を実践していたのだからすごい。
この本において一貫して主張される理念は、「愛と知」に基づく実践である。すさまじいバイタリティを持って知と追求し、愛を求め、平和の理念を行動に移したという彼の人生は波乱万丈でびっくりだけど、そういう人生を歩んだ彼の正々堂々さが本にもよく表れているのを感じ、なんだか圧倒される。
個人的な印象として、細かいやり方に関する指針を述べている中には、多少、当時のワトソン的な行動主義心理学に毒されてる(??)印象を受けた部分もある気がするけど、そういう細かいところは別に気にならないし。どういうやり方をすればどうなるか、ということよりも、どういう精神で教育を行うべきか、ということに関して今でも多くのことを学べると思われる。
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カテゴリ:
哲学・思想
- 感想投稿日 : 2008年5月23日
- 本棚登録日 : 2008年5月23日
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