信長死すべし

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年6月1日発売)
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本棚登録 : 215
感想 : 37
4

明智光秀さんが信長さんを本能寺で攻め滅ぼした理由はいろいろと解釈されているけれど、この本はとてもスッキリ腑に落ちる内容でした。

正親町天皇さんが信長さんを嫌い、実直で理にかなった道徳心を持つ有能な光秀さんをハメた。
公家のいやらしさ等、すべてがピタリとハマるゆえに、小説としての面白さは減ってしまいましたが…。

日付と誰視点で描くかで章立てされているのもわかりやすかったです。
妻の熙子さんがいつまでご存命だったか等、説はいろいろあるでしょうが、ピタリと納まるお話でした。

大衆小説ではない分、最後もスっと終わっており、読み応えはありませんでしたが、作者の力量は感じました。
光秀さんの悲哀は、真面目な人が報われない現代社会に通じるものがあり、考えさせられました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史小説
感想投稿日 : 2019年7月30日
読了日 : 2019年7月30日
本棚登録日 : 2019年7月30日

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