野口英世は眠らない

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著者 : 山本厚子
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河村保彦先生(理工学部応用化学コース)ご推薦

 2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原発の事故には本当に心が痛んだ。緑豊かで穏やかな、その福島が生んだ超人の物語を学生諸君にお奨めしたい。「野口英世は眠らない」という訴求力の強いタイトルのこの本は、帯の裏面に記されたご母堂シカさんの言葉、「おまイの。しせ(出世)にわ。みなたまけました。わたしもよろこんでをりまする」が新鮮である。初めて猪苗代湖ほとりの彼の生家を訪れたときの、突き動かされた気持ちが忘れられない。有名な「志しを得ざれば、再び此地を踏まず」と根柱に残した彼の彫り込みは、なみなみならぬ決意を物語っている。
 本書は、明治・大正・昭和と駆け抜けた稀代の超人の物語である。この人は、お札の顔であるとともに映画「遠き落日」の主人公でもある。伝説めいた偉人の実像がこの本に凝縮されている。大阪箕面公園に彼の彫像がある。野口は来遊の際、母を伴い当地の料亭を訪れた。女将は母に孝養の限りを尽くす野口の様子に心うたれた。そのことを聴いた女将の妹さんが、市民からの浄財も合わせ建立したそうである。これも人間野口の人となりなのだろうか。

レビュー投稿日
2016年6月10日
本棚登録日
2016年6月10日
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