著者本人が言っているように根性論のオンパレード。心理実験の紹介もあるので、全く無根拠な精神論ではないのだろうが。少々イガイなのは「低レベルの環境にいる方がよい」という教訓が何度か出てくる事。確かに楽で自信もつくのかもしれないが、成長はしないのではないのかと思うのだが。他方「目標は高く持て」みたいな教訓もさすがに多く、この辺は矛盾しているのではないのかと。

2019年5月30日

読書状況 読み終わった [2019年5月30日]

基本的には現代で言う所の愛着障害について論じているように思える。でも、青年期以降のある種の生き辛さを何でも幼少期の両親への愛着障害に還元するのは科学的に正しいのか否かは疑問がある。この種の本は何となくそうなのかな?と思わせてしまう所に問題があるように思える。だから、心理学が科学なのか否かが問われるのだろうけど。もっと実証的な根拠が欲しい所だが、幼少期の愛着障害を負った人間をその後何十年も追跡調査をするのは中々難しいのだろう。

2019年5月9日

読書状況 読み終わった [2019年5月9日]

ちょっと古い本なので新聞やビデオテープを溜めるなとか、CDの整理とかはもうデジタル化が進んでいるので、問題にはならない。服は買わなくてもどうにかなる。問題は本だな。著者も本へは思い入れがあるのか本に関する記述がない。他のものはレンタルを推奨しているが図書館利用は勧めていない。借りて読んだ本には書き込みができないし、電子書籍も色々と制約がある。全部が電子化されるわけでもないし。で、本が山のように溜まっていくわけだが、読んだら捨てろとは書いてないんだよな。本の整理がイチバン難しいところ。

2019年4月18日

読書状況 読み終わった [2019年4月18日]

維新の会も旧希望の党もそろって「リセット」という事を言っていたようだが、リセットするのは保守ではないよなとあらためて思う次第。
時事放談的内容だが同時代を語る難しさを感じる。日米関係主体でアジア関係の話題が少ない。中国・朝鮮半島抜きに国際政治は語れないように思うが、メンバー的に仕方なかったか。

2019年3月26日

読書状況 読み終わった [2019年3月26日]

科学革命から生命倫理・環境倫理の話題に展開してしまったのは勇み足というか失敗だったのではないか?そもそも事実を問う歴史と価値を問う倫理の共存は難しいわけで、書籍としての全体的なまとまりがなくなってしまった。結果、歴史本なのか倫理本なのかわからなくなってしまった。これが学問的混乱状況を示唆していると言えるのかもしれないが、そもそも現代や未来を論じるのは歴史学ではないわけで。
著者の関心は「幸福の歴史」にあるようだが、これを実証主義的に研究する事は困難(過去に生きた人が幸福だったのか否かは基本的に判別不可能だから)であり、やるとしても「幸福論の歴史」といった思想史になってしまうだろう。社会史とか民衆史をやるとしても、その時代が幸福なのか否かは現代的価値観によって意味づけする以外に方法はないし、これは歴史学ではない。
13章は歴史哲学的内容で著者の苦悩も感じられ中々興味深いのだが、「歴史はHOWは論じる事はできでもWHYをを論じる事はできない」とまで認識しているにも関わらず、上下巻を通じて、只管歴史のWHYについて論じているように感じたのは自分だけだろうか?ちなみに自分は歴史学者は歴史のWHYについて論じるべきであるという立場ではあるが、それが解釈学や物語り論の問題と関係していると認識している。そして、まさにこの本が著者流の解釈学に基づいた物語り論で満ち満ちている典型だと感じる次第である。

2019年2月21日

読書状況 読み終わった [2019年2月21日]

どこかで読んだ事があるような内容を著者流に整理してまとめてみましたという印象で新しさはない。著者はイスラエル人のようなので生粋の西欧人ではなく、著者なりに相対的に記述しようとしているようには思うのだが、やはりアジアの記述は少ないという点に置いて西欧中心史観的ではある。
全体的には文化人類学的であり、非西欧規範についてどう考えるか?という事がテーマになるが、アチェ族の事例は興味深く、家族と共同体の関係性についてあらためて考えさせられた。一夫一婦制とか親子関係というのもフィクション的でありこれらを解体したところでなんの問題もないのかもしれない。

2019年2月21日

読書状況 読み終わった [2019年2月21日]

ゲーテの「洞察は広く、活動は絞り込む」が心に残ったが、特に活動的な事をするつもりもないので、洞察ばかりが広がってしまうんだが、学者になるわけでもないし、一般人はそれでもいいのかと。

2019年2月18日

読書状況 読み終わった [2019年2月18日]

わかっているつもりでも、受験問題として出されると、答えられないものだなあと感じる。やはりセンターレベルの最低限の暗記は全体整理にもなるので必要なのかと。

2019年2月12日

読書状況 読み終わった [2019年2月12日]

「平成とは様々な団体や組織が持っていた掟やローカルルールが適用されずに、文化が消滅していく時代だったと総括できる」のコメントに尽きるのかな?って気がする。悪しき文化は無くなればいいわけで、基本的には良い傾向であると思うのだが、可視化され透明性も高くなった分、平準化圧力も高まっている。ただし、これが個々の団体や組織の話であるのならよいのだが、世間という巨大な同調圧力に変化しているのなら注意が必要に思う。それは結果的に多様性や自由を認めないって事になりかねないから。
全体的には時系列で話は進んでいくのだが、対談なので最近の話題を過去の出来事に適用しようとする箇所も多く、話が行ったり来たりするので少々読みにくい所はあるのだが、平成の30年間をざっとおさらいするには良本だと思う。
流石に、この時点は米朝融和までは予測できなかったようで、危機感満載のコメントになっている所を読んでいると、過去を振り返るのは簡単だが、未来は予測できないものだなあとつくづく感じる部分もあった。

2019年2月5日

読書状況 読み終わった [2019年2月5日]

壇ノ浦で負けた平氏の女官達が遊女になったのが下関稲荷町遊郭の始まりとか。歴史とは因縁深いものだなあと感じる。
総理大臣が多いのも特徴だが、安倍政権は佐藤栄作や桂太郎を抜くんだろうか?

2019年2月4日

読書状況 読み終わった [2019年2月4日]

巌流島が有名になったのは昭和後期。ってのはちょっとイガイだった。あとは道の駅発祥は山口だったとか。このシリーズは様々な小ネタがあって面白い。

2019年2月4日

読書状況 読み終わった [2019年2月4日]

流石の情報量なのだが、驚いたのは長門市大寧寺に上杉憲実の墓があった事。ここまで逃げ延び・生き延びてたんだなあと思うと感慨深かった。寺内正毅と青木周蔵の生家跡を見逃したのは無念。予習不足であった。

2019年2月4日

読書状況 読み終わった [2019年2月4日]

幕末に特化した特徴ある本なんだが、内容的には紀行文のようになっていて、地図もわかりにくいし、これをガイドに歴史散歩するのは至難の業。(何度地元の人に「ここはどこにあるんですか?」と聞いた事か・・・)

2019年2月4日

読書状況 読み終わった [2019年2月4日]

このシリーズは若干情報不足な所もあるのだが、主要スポットは押さえているし、地図もわかりやすくて、初心者向けとしては良本に思う。ただし、10年前の本なので情報がやや古い点には留意。(写真も古くて、昔はこうだったのか・・・。とある意味歴史を感じる所もあるが)

2019年2月4日

読書状況 読み終わった [2019年2月4日]

ファシズムとはオーケストラのようなもの。という例えがわかりやすい。各々の役割は違っているが、一つの目標に向かって皆が協力して調和するような体制(ラグビーもコレに近い)。これは一見魅力的だし、ちょっと前に流行った「絆」というワードで簡単に取り込まれそうになる。ただし、協力や調和をしない・デキナイ人間は排除するという面もある。
これを抑止できるのが、中間団体であると著者は説いているが、アトム化した社会とそれを補完するSNSという状況の中で、実体的な中間団体の形成は可能なのか?という疑問もあるが、バーチャル空間を肯定的に評価するなら、SNSからディーイの言う公衆的な団体が形成されて、それがクッション的な役割を果たす事が可能ではないのかと妄想するのだが。

2019年2月4日

読書状況 読み終わった [2019年2月4日]

数十のエッセイからテーマ別に煽り系の箇所を一冊にまとめたもので、こうやって抜粋して一冊にまとめられてしまうと、所々矛盾する箇所もある。また、ちょっと難癖的で無理があるなあと感じるところもある。
こういう反常識の芸風は気づきや揺さぶられる所もあるのだが、ただひっくり返してばかりなので、何らかの思想的主張があるわけではない。強いて言えば「懐疑せよ」という事を主張しているように思えるが、「哲学」とはもそものそういうものであると言えるのかもしれない。

2019年2月1日

読書状況 読み終わった [2019年2月1日]

「チーズ」を「基本的人権」に置き換えて考えてみるといい。独裁者が現れて、治安維持法を制定しそうになったら、諦めて海外移住するのか?「基本的人権」にしがみついて抗議活動して阻止するのか?それとも従順に変化に従うのか?
要するに、変化の内容や質によって、諦めるか?しがみつか?は変わるという事。守らねばならない権利がある事には留意すべき。でないと、変化に柔軟というと聞こえはいいが、結局はタダの従順な人間でしかなく、そういう人間は権力者にいいように利用されるだけ。
まあ、こういう本は経営側が労働者の権利を侵害して不当な扱いをしたい時に配って「変化を楽しめ!(黙って働け!orさっさと辞めろ!)」と洗脳するんだろうけど。約20年前に読んだ本だが、読ませる側の気持ちがわかるようになったという点では成長したかな。

2019年1月31日

読書状況 読み終わった [2019年1月31日]

反常識、反社会規範のスタンスの炎上商法的な芸風は当時は珍しかったのかもしれないが、今となってはありきたりな感じもする。言っている内容も現代では常識的な内容になってしまったし。だから、現代ではあまり話題にならない作家であるのかもしれない。要するに、思想的には普遍性がなったという事なんだろう。
ただし、エッセイは時代性といった要因により新鮮さが無くなったかもしれないが、小説である『桜の森の満開の下』は短編ながら読み応えがあり、物語の力を感じる部分はある。(『風博士』はよくわからんけど・・・)

2019年1月29日

読書状況 読み終わった [2019年1月29日]

カルヴァン系の大統領は3人しかいない。国連提唱のウィルソン、ノルマンディーのアイゼンハワー、そしてトランプ。良くも悪くも信念があり逆境に強い。悪く言えば、反省しない、自分が悪いと思わない。この点は留意する必要がある。
あとは世界宗教とグローバル資本主義との類似性と差異性をどう識別すべきかが問題に感じた。その他、近代仏教の変遷については思想との関連でもう少し検討する必要性を感じた。
シンポジウムの抜粋版なので内容的には薄い部分もあるが、様々な気づきを与える内容であったと感じる。

2019年1月29日

読書状況 読み終わった [2019年1月29日]

40年前のカナダでの大学の講義録なので大雑把に話しているし、さすがに内容的に古いというか歴史認識に疑問の残る点が複数ある。
精神史に対する著者独特の視点(キーワードは「転向」のようである)もないわけではなく、全く参考にならないという事もないのだが(なぜか時々挿入される妙に細かいネタ的なエピソードは興味深い)、この時代の精神史について学びたいなら他の本を読んでからの方がいいかも。少なくとも教科書的な内容ではなく、どちらかと言うとエッセイ的である。(後から注を入れて補足しているが、参考文献は50~60年前のもので古いし・・・)

2019年1月25日

読書状況 読み終わった [2019年1月25日]

外国人ならではの視点で「象徴天皇制」が「大衆天皇制」になる事の必然が読み取れる。「象徴の勤めが果たせない」との理由により譲位が行われるが、大衆化すればするほど激務になるのは当然だろう。そして同時並行的に権威も失われる。天皇の行動原理は平和と福祉らしいが、もうこれだけで十分に政治的なわけだが、特に後者は行政への圧力となるように思える。
新天皇によって「大衆天皇制」がどのように変容するのか?それは国民次第なのは言うまでもないが、良くも悪くも英国王室化していくのかもしれない。10年後ぐらいに続編として著者の論考を読んでみたい気がする。

2019年1月25日

読書状況 読み終わった [2019年1月25日]

「天皇自体が一つの性的なポテンシャリティの表現であるという面を含むということは、反規範的、逸脱的な面を含む」という見解は文化人類学ならではなのか?ただし、万世一系・男子のみという制約が近代的価値観(一夫一妻制)によって継続が危ぶまれているわけで・・・。
本書は世界の王権制の中に天皇制を位置づけて論じており、王権制の普遍性を抽出する事により天皇制の独自性を消滅させるような論調なので、所謂「日本(人)とはなにか?」を探求したい人には不向きなのかもしれない。逆に言えば、天皇制反対論者に対しては、世界で実施されている王権制のひとつですよという反論にもなるわけだが。
「天皇制は単に政治・経済の次元だけで機能している制度ではない。それは権力として外在するばかりではなく、われわれの精神の内側に根を持っている」という提言に関しては、留意しておきたい。

2019年1月25日

読書状況 読み終わった [2019年1月25日]

「賤民の側から天皇の存在を逆照射するとき、天皇の支配構造がはじめてくっきりと浮かび上がってくるのではないか」という問題意識から、階級社会的観点で天皇制を論じるのは意義深い事ではあるとは思うのだが、本書はエッセイ集であるのでどこまで論拠が正しいのかよくわからない。ただし、昭和の終わりに書かれた文章が多い(明治の終わりの文豪達の話も出てくる)ので、平成の終わりに読んでみて時代・世相比較してみるのは中々面白かった。
バラモン(ヒンドウ)と仏教の関係を鎮護国家に当てはめる等の比較思想的な試みは面白いのだが、こういうのは自由度が高い分説得力が欠けてしまうのが難点か?
伊藤博文の下での実行部隊としての井上毅の存在と役割についてはあまり考えた事はなかったので、もうちょっとフォーカスして考えてみてもいいのかな?という気づきにはなった。

2019年1月24日

読書状況 読み終わった [2019年1月24日]

「すべて人間的なものは、自分にとって無縁なものではない」をどう肝に銘じるか?人間関係は「賭け」なんだと思う。「信じる」という事が、すなわち「賭け」なわけであるが、この邦題はちょっと説教臭くてよくないな。
それにしても吉野源三郎の「良識」には唸らされる。「学」を売り物にする「学者」にはない教養というかセンスがある。これが編集者魂というものなのだろうか?

2019年1月24日

読書状況 読み終わった [2019年1月24日]
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