ギャンブルのイカサマで死ぬとか、温泉街のストリップ嬢との交流とか、ずいぶん古典的というか古臭い話だなあと思ったら、最後にスカイツリーが出てきて、現代の設定だったという事がわかり、驚いた。「ぐらぐら一二」の方も裁断屋で指を落とすとか、時代設定がよくわからない。
2作読んだだけだが、どうやらこの著者の作風は、現代に生きる底辺の人々の優しさというか屈託のなさというか、良くも悪くも葛藤や屈折のない自然体を描きたいのだろうが、どうも劇団率いる中年男がイメージする世界と私の住む世界が違うのかリアリティーを感じない。読後感は悪くないものの、悪くないのがいい小説とも限らないし、今時こういう小説がウケルのか?という疑問はある。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年9月8日
- 読了日 : 2012年9月8日
- 本棚登録日 : 2012年8月24日
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