明治国家をつくった人びと (講談社現代新書)

3.35
  • (5)
  • (4)
  • (13)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 142
レビュー : 18
著者 :
tokyobayさん  未設定  読み終わった 

ジュニア新書のような平易な題名に反して中身は専門的であり、政治史と思想史を架橋するような内容で読み応えがある。
中でも、「法理」に殉じる井上と「情勢」に従う伊藤との対比が興味深い。井上毅こそ明治国家の真のデザイナーであるものの、伊藤博文によってある種骨抜きにされて良くも悪くも現実的かつ中途半端な内閣制度が出来上がってしまったが、この辺は両者の天皇観の違いによるものと言えるだろう。「政治は妥協のアートである」とも言われるが、伊藤はまさにそれを体現したとも言える。
ただし、その結果として内閣も天皇も無力化し、それが軍部の暴走(≒昭和の悲劇)を生んだという因果関係に結びつけるのは少々飛躍も感じられ、詳細な検証が必要にも思える。

レビュー投稿日
2021年2月11日
読了日
2021年2月11日
本棚登録日
2021年2月11日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『明治国家をつくった人びと (講談社現代新...』のレビューをもっとみる

『明治国家をつくった人びと (講談社現代新書)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。
ツイートする