立教の法学部や法科大学院の演習科目テキストで、教師と学生の対話形式で50のテーマについて論じている。所謂「教科書」的ではなく解答が与えられるわけでもないので、読者に考えるきっかけを与える内容となっており、試みとしては興味深い。

2021年6月23日

読書状況 読み終わった [2021年6月23日]

業務知識のないSEが参照すべき基本書。最近はこういう教科書的な真面目な本が出版されなくなったように思える。ERP系の業務に携わることになったSEにはもちろんのこと、ITがわからないユーザー部門の人にとっても有益な内容である。

2021年6月23日

読書状況 読み終わった [2021年6月23日]

憲法について堅苦しく考えないという事を目的としてこのような題名にしたようであるが、内容は各々のテーマを専門とする学者が書いた論文テイストで、題名に反して気軽に読める内容ではない。題名で敬遠する人もいれば、題名に騙されて読む人もいるということを考えると、内容的にはしっかりしているのにもったいないように思える。

2021年6月13日

読書状況 読み終わった [2021年6月13日]

AKBの女子高生が憲法学者の講義で学ぶという内容。このレベルを理解しているのは国民の1%もいないだろうから、法学部を受験しようと考えてる高校生から、憲法についてよくわかっていない大人まで幅広い層にとって有益な入門書に思える。本書をとっかかりに更に進んで学びたい人は巻末に文献ガイドがあるので、それらを参照していけばよいのかと。ちなみに内山奈月については全く知らなかったのだが、その後慶應経済に進みAKBの活動もしていたようだが、博報堂に就職して芸能界は引退したようである。

2021年6月12日

読書状況 読み終わった [2021年6月12日]

安保関連法が出る直前に出版されたもの。10数名による論考集で全体的にややまとまりに欠ける。もうちょっと待てばよかったのにと思うが、法案化に向けて牽制の意味もあったのかもしれない。安保関連法について検証したいなら、8月に後に出されたムックを読んだ方がいいかもしれない。

2021年6月10日

読書状況 読み終わった [2021年6月10日]

集団的自衛権の「限定」容認とは、個別的自衛権と重なる範囲に「限定」して容認するという意味。よって違憲の問題は生じない(P165)とあるように著者は基本的に2015年5月段階では、この度の安保法制は手続き上の問題はあったものの、内容に関しては違憲ではないと考えていたようである。が、その後の憲法審査会での「違憲発言」を経て2015年7月段階では態度が変化しているようにも思える。
本書は2013年から2015年までの2年間ぐらいの論考を集めたものなので、全体としてのまとまりには欠けるが、著者の思考変化を理解する上ではよいのかもしれない。

2021年6月10日

読書状況 読み終わった [2021年6月10日]

憲法学者による安保法制の違憲性については議論が出尽くしているので、興味深いのはⅢ「抑止力が高まる」は本当かの部分。国際政治学からの見解は憲法学者にはない視点でとても参考になる。ゲーム理論を用いて分析すると集団的自衛権の行使による抑止力向上という効果は見出せないようである。この辺は政府の政策目標の妥当性を検証する上で、もっと取りあげられてもよいテーマではないだろうか。

2021年6月8日

読書状況 読み終わった [2021年6月8日]

著者は集団的自衛権は違憲であるとしつつも、その必要性は認めているので改憲すべきとの立場である。「15の事例」については、個別的自衛権で対応可能と解釈しているが、やや個別的自衛権を拡大解釈しているように思える部分もあり、実質的には集団的自衛権を「限定容認」しているようにも思える。この辺が著者のジレンマと言えなくもないが、すべて個別的自衛権による対応しておけば他国の要求がエスカレートするのを回避できるという現実的なメリットも確かにある。
閣議決定直後に書かれたもので、翌年成立した法案への評価はない。法案には国連決議や国会承認等々著者の主張はそれなりに盛り込まれ、集団的自衛権についてはかなり制約的になったとの評価もあるようだが、基本的に集団的自衛権を違憲とする著者はどのように評価しているのだろうか。この辺については他著で書いているのかもしれないので確認してみたい。

2021年6月7日

読書状況 読み終わった [2021年6月7日]

著者は死の前日まで本書の執筆をしていたという。その狙いは一般市民向けに国際法認識を共有してもらうことにより、自衛隊や日米貿易摩擦や中韓との歴史問題等々の理解を深めてもらうことにあるとのことだが、語られているのは国際法の可能性と限界である。
著者も言うように「戦争と平和の問題が国際法の中心課題」であるとすれば本書のメインは第3部となる。そこでは中国の台頭やテロ集団、利己的国家(主にロシア)により国際法が揺さぶられ、破られ、蹂躙される<国際法冬の時代>への懸念が語られる。概して救いの無い内容ではあるが、所々の記述から著者の国際法への役割期待が感じられるし、最後は日本へのエールで終わっているのが印象的でもある。

2021年6月2日

読書状況 読み終わった [2021年6月2日]

保守系の憲法学者による批判。日本国憲法の内容と制定過程と護憲派系憲法学者が非常識であるという論調。中身は9条関係が中心であとは天皇・皇室関係。
憲法関係の書籍は護憲派系憲法学者によるものが圧倒的多数を占めるので、本読みほど必然的にそのような思考が身に付いてしまいがちになる。よって、思考のバランスを取る意味でもこういう本を読む必要と価値はある。
冷戦終結と中国の台頭により世界は大きく変化している事をよく理解して、日本はどうすべきかという事を国民全体で考えていく必要がある。昔のままの考え方では対応できない時代になっている事は確かであり、まずはその事に気づくべきである。

2021年5月30日

読書状況 読み終わった [2021年5月30日]

「なぜ働いても豊かになれないのか」「個人も社会も豊かになるにはどうすればいいのか」をテーマに、7人の教授(経済思想家)が実際に講義したらと仮定して解説するという体裁。
数ある経済思想家の中から7人に絞り込んで、シンプルかつコンパクトによくまとまっている。経済学部の1年生向けの内容ではあるが、経済思想を全く知らない大人が手始めに読むにも適している。

2021年5月27日

読書状況 読み終わった [2021年5月27日]

国際協調主義の立場から憲法を解釈する事により「抵抗の憲法学」を批判する試み。戦前の顕密体制による国体(天皇制)が「8月革命」を経て、「表」と「裏」が入れ替わる形で9条と安保の顕密体制に移行しているという指摘は大変興味深い。また、冷戦終結までの両者の共存の枠組みの中で国際協調主義は衰退するものの、冷戦終結後は国際貢献が求められるようになり、国際情勢の変化により共存の枠組みが維持できなくなりつつあるという説明にも説得力がある。
結局、現在は英米法的解釈と抵抗の憲法学的(独法学的?)解釈との対立になっているようだが、昨今の世論調査では改憲必要派の方が多いので、大衆レベルでは前者が支持を集めているようにも思える。いずれにしても、賛否の立場の違いはあるにせよ、議論は進めていく必要はあるだろう。

2021年5月27日

読書状況 読み終わった [2021年5月27日]

弁護士(自由法曹団)向け勉強会の講演録。題名通り国際法と憲法の各々の観点から2人大学教授(名古屋大学)が集団的自衛権について論じている。QA形式でコンパクトによくまとまってはいるのだが、勉強会の方向性が始めから反対ありきなので、その辺は割り引いて読む必要はある。

2021年5月26日

読書状況 読み終わった [2021年5月26日]

2007年刊であり、その時点までの歴史的経緯については比較的よくまとまっているとは思う。ただし、その後事態は大きく変化したので情報的には古さも感じる。また、基本的には当時誕生した第一次安倍政権批判の書というテイストなのでイデオロギー的な偏向が感じられる。よって、題名にある「集団的自衛権とは何か」という本質的なテーマには迫りきれておらず、全体的には「集団的自衛権はケシカラン」という内容になっているのが残念ではある。

2021年5月25日

読書状況 読み終わった [2021年5月25日]

ジャーナリストを交えた鼎談で基本的には政治談議になっており、良くも悪くも一般人向けの内容。専門的な議論を求めていたので少々期待ハズレ。ただし、第2部は第1部よりはマシ。
第1部では木村草太は当初集団的自衛権を合憲としていたのに「長谷部事件」以降に違憲に転じたと批判されるが、その言い訳的な説明もある。第2部では憲法学者からの法制局批判が多いが、これは条文解釈する学者と実際の運用を見据えた「機能する憲法」として有権解釈を行う法制局とのポジショニングの違い。ただし今回のケースで言うと「政府の行為を正当化」という批判はそれなりの説得力はある。「権力の待女」は言い過ぎかとは思うが。

2021年5月25日

読書状況 読み終わった [2021年5月25日]

憲法学者は違憲で概ね一致しているようだが、国際主義の観点からは集団的自衛権の必要性は排除しておらず、いつまでも解釈改憲を続けるわけにもいかないので、立憲主義の観点から改憲が必要であると考えているように思える。問題は国民の理解がそこまで至っているのかどうかだが。尚、半分以上は条文等の資料集になっているので、そちらに関心がある人には便利な一冊であると思う。

2021年5月24日

読書状況 読み終わった [2021年5月24日]

日本国憲法だけでなく大日本帝国憲法もあるし、単に現代語訳しているだけではなく解説もあるのに、どうしてこういう題名にしてしまったのだろう?もったいない。この方が売れるという編集者の判断か。池上彰の「超訳」よりはこっちの方が全然いいのは間違いないんだが。

2021年5月22日

読書状況 読み終わった [2021年5月22日]

副題は「ポスト新自由主義時代の思想」。よってこれは経済学入門なのか思想概説書なのかという疑問がわきおこる。この疑問こそが良く言えばポランニーの経済学に留まらない、政治学・社会学・人類学等々を盛り込んだ学際的カバー範囲の広さ、悪く言えば掴みどころのなさと分かりにくさを示している。
内容的にはとても「入門」とは思えないほど専門性が高く(これほど注と索引が豊富で参考文献も多大な新書は見たことがない)、大変に読み応えがある。昨今話題の『人新世の「資本論」 』に何か引っかかるものを感じる人であれば、読んで損はないというか、必読の書であると思う。

2021年5月21日

読書状況 読み終わった [2021年5月21日]

新自由主義への懐疑が生じつつある昨今、注目されているらしい『大転換』の訳者による要約と解説。ポラニーの生涯を概観した後、『大転換』の要約(というか骨子の説明)が行われ、最後に「『大転換』の評価」としてその功績と課題を論ずるという構成で、シンプルかつコンパクトによくまとまっている。原典は約600ページもある大著でしかもかなり難解でもあり、中々読むのが大変なので、まずは本書でエッセンスを押さえてから原典に取り掛かるのがよいと思う。

2021年5月21日

読書状況 読み終わった [2021年5月21日]

身近な問題を24のQA形式にして憲法問題について考えるという体裁で、とっかかりとしては悪くない。一応体系性は意識されているものの、網羅性は欠如している部分があるし、説明が単純化されている部分もあるので、本書を手がかりに巻末で紹介されている教科書的な本を読むのがよいと思われる。尚、抑制の効いた書き方ではあるが、基本的には護憲派なので、その点は留意して読む必要はある。

2021年5月20日

読書状況 読み終わった [2021年5月20日]

TVの「分かりやすさ」を批判し、本というメディアで深い所まで伝えようという試み。著者は護憲派という印象だったが、国際主義の観点からは改憲も検討すべきという立場のようである。ただし、本著の中では集団的自衛権については反対のようである。しかしながら、篠田英朗『憲法学の病』には著者が「集団的自衛権は合憲である」と発言していた過去もあるようで、立場が揺らいでいるように思える。その時々の状況によって意見が変わる事は悪い事ではないので、その辺は著者の「柔軟性」ではあるのかもしれないが、首尾一貫性がないと批判されるのは止むを得ないのかもしれない。

2021年5月20日

読書状況 読み終わった [2021年5月20日]

成立と運用の歴史的経緯と他国との比較において、憲法の問題点を抽出することにより改憲を推進しようとする試み。ロマン主義に陥る事なく冷静な分析がなされており、中々説得力があり読み応えがある。
結局は理念主義・理想主義の護憲派と、実証主義・現実主義の改憲派との対立なのだろうが、世論の動向に反して憲法学者は護憲派が多いので必然的に出版物も護憲モノが多くなる。結果、「本読み」は現実とは乖離した護憲的思考が植えつけられる事になる。今後の国民的議論の展開を見据え、両者のバランスを取る上でも改憲モノが増える事に期待したい。

2021年5月19日

読書状況 読み終わった [2021年5月19日]

「わかりやすさ」意識してかサブカルに絡めて憲法を論じているのだが、これが逆効果になって冗長で非常に読みにくい。正直苦痛ですらある。

2021年5月19日

読書状況 読み終わった [2021年5月19日]

早稲田の憲法ゼミ2コマ分の文字起こし。ゼミとはどういうものなのか?早稲田のレベルはどの程度か?という事がわかる内容になっている点ではそれなりに有益ではある。ついでに憲法についても少しは学べるが、こっちはオマケ程度という印象。
問題点は護憲派の教員(著者)による思想的誘導が感じられる事。そもそも教員というものは自分の主義主張を学生に押し付ける部分が多少はあるものなのだが、学生の方もそれに合わせてというか流されてしまっている印象がある。この辺は知識の差もあるだろうが、教員には逆らえない権力構造も原因かもしれない。一応その辺を留意して読む必要はある。

2021年5月19日

読書状況 読み終わった [2021年5月19日]
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