退職代行サービスには胡散臭い業者がいることも事実である。法律的には争いがなく、明確に処理できる点は消費者金融の過払い金請求と状況は似ている。その意味では宣伝広告だけは熱心なブラック弁護士法人のような悪質な業者を排除できるかが重要になる。
労働者の代わりに使用者と交渉する役回りは伝統的に労働組合が担っていた。しかし、労働組合が退職代行のニーズを果たすことは考えにくい。企業別組合ならば無理である。産業別組合ならば可能であるが、このようなニーズをつかみとる発想が出てくるか。集団的な労働者の底上げが労働者の地位向上になるという発想では、この種のニーズに応えられなくなる。労働者側のニーズは個別化している。
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2021年7月18日
- 読了日 : 2021年7月18日
- 本棚登録日 : 2021年7月18日
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