文庫版 狂骨の夢 (講談社文庫)

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本棚登録 : 6819
レビュー : 564
著者 :
富屋大介さん  未設定  読み終わった 

 『魍魎の匣』も面白かったけど、今でも圧倒的に印象に残っているのはこっちだったりします。
 冒頭、教会で、降旗が幼少期のトラウマを抱え、フロイトを恨みまくっているシーンがありましたが、最後の謎解きで予想だにしなかった合理的説明がなされたことに、ものすごくインパクトを受けたのだと思います。(その後、こんな本http://www.bookreco.jp/member/reviews/detail/17094/32029(注:本作のネタバレを含むので、未読の方はリンク先を読まないで下さい)を読んじゃうくらいですから(笑)。)

 京極堂シリーズというと、不可思議な事件と、それを妖怪になぞらえつつ話が進み、最後に拝み屋・京極堂が合理的な説明で快刀乱麻に真相を語る、というのがパターンでした。が、本作はその逆で、フロイトなどどちらかというと合理的世界方面の産物(→何て言い方だ、ヲイw)での説明が限界に達したとき、全く考えもつかなかったことで腑に落ちる説明がなされました。おそらくその辺りの構造的な逆転が、本作に対して特異な印象を得ることに繋がったのだと思います。

※『姑獲鳥の夏』(http://www.bookreco.jp/member/reviews/detail/17094/61847)に続いて、本当は順番通り『魍魎の匣』を紹介したかったのですが、内容をほとんど忘れていたので、ちゃんと読み直してから、ということで今回は飛ばしました。

レビュー投稿日
2012年6月9日
読了日
2012年6月9日
本棚登録日
2012年6月9日
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