お笑い 男の星座2 私情最強編 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋 (2005年8月3日発売)
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5

 これまた熱い!熱すぎる!

 多感な思春期に、角川春"樹"、梶原一"騎"、そしてアントニオ猪"木"という三人の"キ印"に多大な影響を受けた浅草キッドの熱い情熱が更に燃え上がる!

 序章  一騎イズム
 第1章 白色彗星・鈴木その子
 第2章 自称最強! 寺門ジモン
 第3章 癒やしの女王・飯島直子
 第4章 変装免許証事件
 第5章 江頭グラン・ブルー
 最終章 『Dynamite!』に火をつけろ!
 番外編 男のホモっ気・百瀬博教

 第1章、第2章は、浅草キッドの目利きっぷりが表れた章だと言えます。

 大豪邸に住む鈴木その子の面白さにいち早く気づいたのもスゴければ、鈴木その子を売り出すキャラ付けと押し出しもスゴく、「その子ライト」の描写はまさに怒濤です。

《「ゲーテもびっくり! もっと光を!」
 「農家の皆さん! これからの外注はこの新しい誘蛾灯で駆除して見せます!」
 「シワもシミも吹っ飛ばせ! マジンガーZの必殺技光子力ビーム!」
 「出ましたっ! 往年のプロレスファンも喜ぶ、ブルーノ・サンマルチノもビックリ、これぞ『人間発電所』!」
 「長嶋監督ごめんなさい! 往年のジャイアンツダメ外人もビックリ! これが本当のクレイジー・ライトです!」
 「見て下さい! 技術さんはホワイト調整をその子先生の顔でやっています!」
 「女優さんが使うライトとはモノが違います。何しろ先生のライトは軍事用のサーチライトです!」
 「この光、確か『ゴジラ』で自衛隊が使っていました!」
 「映画ではお馴染みです。20世紀FOXの映画のオープニングで使われ、映画『BATMAN』で使われた夜空に当てるサーチライトです!」
 「♪オイ~ラ岬の灯台守は~その子先生の安全な航海を確保するため、この灯りを絶やしてはいけません~」
 「お母さん! この光、お子さんに見せないで下さい! その子先生はピカチュウより光ってます! 泡を吹いても知りません!」
 「実はガングロ女子高生は、本当は白いんです。先生に当てるこのライトを浴びて黒く焦がしています!」
 「近所の方、すいません、避雷針をご用意して下さい!」
 「でん子ちゃん、すいません! その子ちゃんは節電には協力できません!」
 「このライト、電力消費量は凄いです! 撮影のたびに、ここ浜松町は大停電です!」》(50頁)

 バラエティー番組に出まくってた頃の鈴木その子が、いかにデオドラントされたキャラになっていたかがうかがえます(笑)。
 でも、ここまでネタにできたのも、鈴木その子と浅草キッドの間に深い絆があったからこそ。鈴木その子逝去後の「知ってるつもり?」での浅草キッドの思いは、私の胸を打ちました。

 この連載がきっかけで、テレビ東京「やりすぎコージー」でフィーチャーされ、「ネイチャージモン」としてブレイクした寺門ジモン。マンガ化までされたネイチャージモンですが、原点である本章を読み返すと、濃い…
 『バキ』で主人公・範馬刃牙がイメージの世界でカマキリと戦っていましたが、絶対ここからアイデアを得たと思ってます、私。

 今でこそ武勇伝の一つですが、変装免許証事件は、浅草キッド最大の危機を招いた事件でした。ですが、事の顛末を読むと、これこそ芸人だよなぁ、としみじみ思わされます(笑い転げながらしみじみってのもおかしな話ですが)。
 この写真を見るだけでも、本書を手に取る価値はあります!

 そして、江頭グラン・ブルー。オウムの麻原彰光こと松本智津夫なんか足下にも及ばない、ガチンコの水中クンバガ! 江頭2:50が最後に見せた前人未踏の記録。本当の意味で芸人としての生き方に命懸けの江頭2:50は最高にカッコイイ!

 前作よりも一章が長くなった分、本としては読みやすくなった印象です。そして、より厚く、より濃く、より厚い人々の生き様が堪能できます!
 昼間に読んだら節電できなくなるくらい熱い一冊、オススメです!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年7月19日
読了日 : 2012年7月19日
本棚登録日 : 2012年7月19日

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