
タイトルと内容があまり合っていない。個々の主張は納得できるものもあるし、同意できないものもある。また、バラバラな記事をまとめたものなので論旨の流れが良くないし、結論として作者が主張していることは、記者として人の話を聞きつづけた結果の意見であり、何の経験的裏付けも理論的根拠もない。
…と酷評したものの、良かった点は、各章末のコラムにおける書籍レビュー。『戦艦大和ノ最期』、荷風、漱石、『ガリバー旅行記』と、近代化、文明化に関する課題を鋭く突く本を選んでいる点が渋い。また問題を適応異常という概念でとらえ、解決の方向性として全体像、グランドデザインに求める点もなるほどと思った。
- レビュー投稿日
- 2014年5月3日
- 読了日
- 2014年4月28日
- 本棚登録日
- 2014年5月3日
『ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国』のレビューへのコメント
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