推理小説論―恐怖と理性の弁証法 (1967年) (現代文芸評論叢書)

  • 1967年2月15日発売
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感想 : 1
5

ボワナルの推理小説論。
推理小説史以外の部分で抽象度が高く、もう少し実作者としての理論や具体を入れてもよかったのでは、と感じました。
ページ数が圧倒的に足らないので、そこも物足りない印象を残しました。もう少し紙片があれば、もっと読みごたえが出てきたと思いますが、この抽象度で話を進められるのも若干つらい気がします。

白水社クセジュの『探偵小説』のほうがより詳しく述べてあり、内容もより面白く、実作者にも参考になるのではないかと思います。

ボワナルの教養の深さは十分感じることが出来ました。

『探偵小説』と方向性が同じなので、どちらかといえば『探偵小説』のほうをおすすめしますが、興味があれば読んでみても損はしないと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論
感想投稿日 : 2023年10月28日
読了日 : 2023年10月28日
本棚登録日 : 2023年10月28日

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