「穢ないはきれい、きれいは穢い」劇中で ダンカン王を殺害したマクベスが、しきりに手を洗いながら呟くセリフとして、本書で繰り返し紹介されているものです。
観客はマクベスの姿に狂気を感じる訳ですが、それは「穢いは穢い、きれいはきれ い」であるべきだという客体としてのコンプライアンスを侵す内容だからであり、こ れを嫌い、ケシカランといって糾弾し、破 滅させたいからこそレッテルを貼りたがっている状態が生まれていると本書は指摘し ます。
痛ましい事件は起こらないに越したことはない。しかし、例えば子供を虐待した、放置した、そういった親に「失格」のレッテ ルを貼りつけることが本当の解決と言える のか。親という立場にたって初めて見える 観点を、貼り付けられたレッテルがタブー にしてしまわないか。そんな事を考えさせてくれた一冊。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年6月26日
- 読了日 : 2014年6月26日
- 本棚登録日 : 2014年6月26日
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