栞子さんの本棚 ビブリア古書堂セレクトブック (角川文庫)

  • 角川書店 (2013年5月25日発売)
3.23
  • (30)
  • (58)
  • (146)
  • (39)
  • (7)
本棚登録 : 1532
感想 : 107
3

太宰治の処女短編集「晩年」に収録の「道化の華」を本書で初読みした。今風に言えばメタ小説とも取れる構成は、太宰の本音らしきものが随所に表れてくるが、そこの幾つもにも共感を得たのには我ながら驚いた。入水しないようにしなければ。

さておき。ビブリア古書堂シリーズで目にした本が出てきて、物語での役割を思い出しながら読むととても物語が深化する。特に「落穂拾い」と、再読になる「たんぽぽ娘」が読めたのは嬉しい。「せどり男爵数奇譚」は抜粋だったのできちんと読みたい。

そしてこれら、近代文学作品の文章の素晴らしさに驚嘆する。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年12月5日
読了日 : 2016年12月3日
本棚登録日 : 2016年12月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする