さわやかでほっこりする作品が多い著者だが、本作は本能的ともいえるような恋愛小説。
主人公は女子大学生。彼女は父親を事故で亡くし、塞ぎこんでいた。そんな鬱屈した日々の中で、父の友人である男が彼女の家を訪ねてくる。
彼女は容姿に恵まれず、体格も男性のようにがっしりしていたので恋愛は出来ないだろうと諦めていたが、その出会いから予想もしない恋の深みに嵌まっていく。
という話。
言うのは少し憚られるが、主人公あまりに面倒くさすぎるし、相手は結局、善人だったのか、ろくでなしなのか良くわからなくなった。
当人達からしたら、生命そのものを振り回される激烈な体験が恋という事になるのだろうが、第3者の冷静な視点から見ると、2人共にどんどんしょうもなくなっているように個人的には感じたので、愛は欲しいが恋は要らないなあと思うようになった。
他の作品にあるような癒しを求めると当てが外れるので注意。恋愛に悩んでいる人ならあるいはいいかも。
あと艶めかしい表現も多いので、苦手な人や人前で読むのも注意した方がよいだろう。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年11月29日
- 読了日 : 2024年11月29日
- 本棚登録日 : 2024年11月29日
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