黒猫の小夜曲 (光文社文庫)

  • 光文社 (2018年1月11日発売)
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感想 : 286
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前作の死神シリーズを引き継ぐ形で始まる本書。
前作では天の使者は犬になったが、本作では黒猫となる。
天の使者の時は横文字をやたら使う合理的で意識高い系だったが、猫の体に封じられてからはどこか怠惰で猫的になっていく。
とは言え、地上に留まろうとしている魂の未練を解消し、天へ導くために遣わされたので仕事を始める。

各章はバラバラかと思いきや読み進めるうちに全てがつなってくる。

ヒューマンドラマだけでなく、ミステリーの要素もあり面白い。

とてもユーモラスで面白いだけでなく、著者が医師という事もあり人の生き死にの描写はリアルかつ著者の死生観の哲学が度々登場しハッとする。

医師経験のある著者だから描けたと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2025年2月8日
読了日 : 2025年2月8日
本棚登録日 : 2025年2月8日

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