皇族であり歴史の研究者でもある彬子女王様が京都に引っ越されてからの日々を軽やかに綴ったエッセイ。
京都は碁盤目状に道が通っていて、わかりやすい。
そして1000年以上の歴史があるうえにかつて首都であった事から歴史上の人物や出来事にまつわる事柄に事欠かない。
それは街を巡る道にも息づいている。
そんな歴史の研究者としての視点だけでなく、そのお人柄から周囲の京都人に誘われる地元の祭りやイベントの話、更には警護につく警察官とのやりとりなど話が飽きない。
本当にこの人は皇族でありながら地元に人にも分け隔てなく接する親しみやすい人なのだろうとわかる話ばかり。
関西に住んでいて恥ずかしながら京都の伝統行事には触れた事が無かったので、本書を参考に行ってみたいと思った。
なお、警察官とのやりとりでハッとしたのが、
「私は皇族として警察官に命がけで護られている。では警察官が「この人を護れて良かった」と言われる人物であれているだろうか」 という話があった。
警察と皇族に限らず、他の立場でも忘れてはいけない視点だと思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2025年3月2日
- 読了日 : 2025年3月2日
- 本棚登録日 : 2025年3月2日
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