「決め方」の経済学―――「みんなの意見のまとめ方」を科学する

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2016年7月1日発売)
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コンドルセの定理。

多数決は人数が増えるほど一定の条件のもとでは正しい判断を下せる確立が高くなるとしつつ、裏を返せばその条件が満たせない環境での多数決では、正しい判断を下せるとは限らない。

その条件とは、
・50%以上の確立で組織の各個人が正しい判断を下せること(50%がたくさんかけ合わさることで、集団としての判断の精度が高まる)
・全員の目標が一致していること(一致しているからこそ、何が正しいのかを全員が問えるし、少数派の人も多数派の意見が正しいのだから納得できる)
・各個人の判断が独立であること(他の人の影響を受けずに、各人が判断できる状態。確率論の独立性。)

なにより多数決のメリットは、かんたんであること。ボルダールールなど、少し複雑な方法を使えば、より満場一致に近い結論に至れるとしても、簡便さでは随一。

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感想投稿日 : 2016年12月5日
読了日 : 2016年12月3日
本棚登録日 : 2016年12月3日

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