本田直之「人を動かすアフォリズム」90

著者 :
  • 小学館 (2010年1月5日発売)
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感想 : 42
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著者は、シティバンク等を経て、バックスグループの経営に参画、常務取締役としてJASDAQ上場に導く。最近は、ハワイでのライフスタイルがメディアで紹介され話題になっている。

著書に、「レバレッジリーディング」「7つの制約にしばられない生き方」「ゆるい生き方 ‾ストレスフリーな人生を手に入れる60の習慣」等多数。

本書はいわゆる「名言集」
書名にもなっている「アフォリズム」とは「物事の真実を簡潔に鋭く表現した語句」であり、1日最低1冊、多い時で3〜4冊の本を読む著者により厳選されたアフォリズムが紹介されている。

実務経験に基づいた優れたビジネス書には多くの成功のノウハウが詰まっており、その成功経験の中から自分に使えそうなノウハウを抽出し、自分なりに工夫を加えて実行することが成功の近道である。

それを続けることによりパーソナルキャピタル(自分資産)を増やし活用することを目的として本書は以下の10項目のアフォリズムの紹介により構成されている。

①個人の力
②パーソナルブランディング
③脳科学を活用する
④スポーツマネジメントに学ぶ
⑤中国の古典に拠る
⑥偉大なる人物の言葉
⑦ドラッカーの言葉
⑧商人の思想
⑨コミュニケーションスキル上達のために
10.シンプルシンキングの方法

著者の代表作の一つである「レバレッジリーディング」その中で紹介されていた「レバレッジメモ」を思い出した。読んだビジネス書のエッセンスを抽出した著者自身が後で読み返すように作っていたメモがそれであるが、まさしく本書はそのレバレッジメモの良いとこどりである。

ぎゅぎゅっと凝縮されたレバレッジメモがさらにぎゅぎゅっと凝縮されており、その内容の濃さには多くの気付きがあった。

紹介されている本についても私も今まで読んだことがある本が数冊あったものの違った視点・さすがと思われる視点からの考察はとても勉強になった。多読である=速読ではなく、精読以上に中身を自分のモノとしている著者の読み方には学ぶべき点も多い。

本書の表紙には紹介されている本の背表紙がずらりとならんでおり、圧巻。みているだけで胸が高鳴る。
この良書を自分のものに出来れば自分の世界も広がることは確実である。ひとつひとつのアフォリズムだけではなく、読み方捉え方を学ぶという点では非常に勉強になりおすすめできる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読書術
感想投稿日 : 2011年12月8日
読了日 : 2011年12月8日
本棚登録日 : 2011年12月8日

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