男の子の母になるとわかったときから、読もうと決めていた一冊。
私たちの生きている社会において、女性の生きづらさや不平等について感じることがあるが、男性視点ではどういう社会構造に見えているのか。そういう点も丁寧に説明してあり、その上で男性がどうすべきなのかがわかりやすく書かれていた。
一歳に満たない息子の周りにも、男の子らしさにまつわる発言はある。男の子だから〜という言葉がついていなくても、強いことを讃えるような言葉を聞くと、嬉しい反面モヤっとする。
「有害な男らしさ」「男性である特権」
このふたつのワードが印象的だった。社会が男性に無意識に求める男性像。そして、男であるというだけで女性が被る不利益を感じずに生きられるという特権。このふたつがはびこる日本社会において、男の子をどう育てていくべきか。
社会構造を今すぐガラッと変えることは、一個人の力ではできないが、息子としっかり対話をすることを心がけたい。本書に何度も出てきたように、不安や恐怖といった不快な感情を言葉にできるかどうかが、ひとつの鍵であることは間違いない。感情の言語化は難しいことだが、息子としっかり対話することで少しでも感情の整理ができればと思う。
そして息子には有害じゃない男らしさを身につけた、優しく公正でたくましい大人になってほしいと思う。子育てスタート期に読むことができてよかった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年4月7日
- 読了日 : 2023年4月7日
- 本棚登録日 : 2023年4月1日
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