スピヴァクみずからを語る: 家・サバルタン・知識人

  • 岩波書店 (2008年5月28日発売)
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本棚登録 : 37
感想 : 2

初めて触れるものと私の間には壁がある。言葉の意味は理解出来てもそれは外部なのだという感覚、そんな壁。それがある瞬間に(たとえば生活の些末な面を通じて)消える。私達は溶け合わず混じり合い、内部ではないけれど最早外でもない曖昧な場にとり残される。

"想像力が文学を読む者に何かを為すとすれば、それは、その人の想像力を鍛え、他の人々の世界に入らせるのだと思います。本とはそういうもの、詩とはそういうもの、過去とはそういうものです (Spivak)"
私はこの仮定が、過去に対する彼女の断定が好きだ。

座骨神経痛の託喩による「座骨神経認識論」など、大変に面白い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: India
感想投稿日 : 2011年8月20日
読了日 : 2011年8月19日
本棚登録日 : 2011年8月19日

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