太平洋戦争 日本の敗因5 レイテに沈んだ大東亜共栄圏 (角川文庫)

制作 : NHK取材班 
  • 角川書店 (1995年8月8日発売)
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太平洋戦争時にフィリピンでは50万人もの日本人が戦死したが、フィリピン人はそれを上回る100万人もの人々が亡くなっている。日米の狭間で踏みつぶされた国土。。

本書では、日本が大東亜共栄圏の名のもとに、フィリピン統治を進めたものの、地元民の理解、協力が全く得られず、逆に最終的には人々が半日ゲリラとなってアメリカ軍に協力するようになり、それが日本軍がフィリピンで壊滅する大きな原因になっていく。本書ではこの経緯を現地での取材を通して描き出していく。

現在、親日といわれるフィリピン人だが、これだけの悲惨な過去があるだけに、その実はどうなのかな、とずっと思っている。生来の陽気な性質に隠れた本音の部分では、日本に対する感情は微妙なものをどうしても持っているのではないかと感じることも時々ある。

本書が出版されたのは平成7年。ちょうど日本政府がアジアの国々に謝罪を重ねた時期だったはず。本書では少し一方的ではないかと感じるほど、日本軍の地元民に対する横暴さ、残虐さが繰り返し描かれているが、多少はその時代背景も影響しているのではないかと思う。

その上に立ってもやはり、解釈には幅があるだろうけれど、悲惨な歴史の事実は事実として認識する必要があるだろう。やはり300万人近くの日本人が亡くなったあの戦争って何だったのかと、現代の日本人も向き合うしか仕方がない。そこからしか国際社会の中での日本を考えることは始まらないのだと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2014年2月3日
読了日 : 2014年2月1日
本棚登録日 : 2014年2月3日

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