
ナイキの創業者フィル・ナイトの自伝。経営者の自伝はとかく堅苦しかったり、英雄伝説っぽかったりするが、本書はとても親しみやすい。何といても彼は文章が上手い(翻訳がよいのもあるだろうが)。平易な語り口でありつつ、次々とドラマを用意し、飽きさせない。60年代に青春時代を送り、バックパッカーとして世界を旅したこともある彼からは、優等生的な経営者の香りはしない。当時、市場を制していたアディダスに、仲間とともに挑んでいく姿はすがすがしい。また、彼自身も陸上競技をやっていて、ランニングがいろんなエピソードの合間で重要な精神安定剤の役割を果たしていることにも親近感を覚える。
ランニングシューズはナイキを履くことがこれまでも多かったのだが、これからは一層、自分の中でナイキ愛が高まりそうな気がします。
- レビュー投稿日
- 2018年10月24日
- 読了日
- 2018年10月23日
- 本棚登録日
- 2018年10月24日
『SHOE DOG(シュードッグ)』のレビューへのコメント
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