マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)

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本棚登録 : 1869
レビュー : 178
著者 :
とし長さん SF・ファンタジー   読み終わった 

 賭博士・シェルの手により殺されかけたバロットはシェルの犯罪を調べていたドクター・イースターと人の知能を持った万能兵器のネズミ・ウフコックの手によって救われる。
 そしてバロットは二人と共にシェルの犯罪を暴くため奔走するのだが……。

 バロットは家庭環境から娼婦に身を堕とし過酷な人生を歩んできた少女です。彼女の家庭環境の一端は小説内の裁判シーンでも触れられますが、それだけに彼女がウフコックやイースターといった信頼できる大人たち(ウフコックは大人とは違いますが)に出会えたことが、そして彼らを信頼しようとしている姿がとてもいいな、と思いました。

 終盤の戦闘場面の迫力もかなりのものです。バロットはシェルの手により瀕死の重傷を負いますが、マルドゥックスクランブル09という緊急法令により、禁止された科学技術を全身に施されることで生き延びます。その際バロットは特殊な力を手に入れ、兵器でもあるウフッコクの力も相成り自身の力に溺れます。その描写も凄まじいものがあります。

 そしてバロットたちを付け狙うボイルドという強大な敵の存在や、禁じられた科学技術によって生まれたが故のウフコックたちの存在意義の話など読みどころは多いです。文庫で全三巻の作品ですが、あっという間に読み終えてしまいそうな気がします。

第24回日本SF大賞

レビュー投稿日
2015年6月3日
読了日
2015年5月29日
本棚登録日
2015年5月25日
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