日米がん格差 「医療の質」と「コスト」の経済学

  • 講談社 (2017年6月28日発売)
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感想 : 7
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国際医療経済学者というものがあることを初めて知った。
日本の医療は、保険制度があり、料金は同じだけど、
病院の技術の質の差には、大きなばらつきがあると
彼によって開発された「ベンチマーク分析」では、
客観的事実として表明される。
しかし、アメリカでは、保険制度が緩やかなので、
病院によって、治療費は格差があるが、
ガイドラインが明確なので、治療を受ける質は同じだという。
アメリカと日本の対比が実に面白い。
薬価をお役所が決めるのは、日本の特質。
治療と療養は区別すべきで、アメリカでは手術して、5日間で病院を退院する。
治療は、5日間で、その後は、療養だからだ。
日本では、治癒まで病院にいることになり、
平均すると12日間から15日間となる。

がんサバイバーとして、自らのガン体験を通じて、
日本とアメリカの治療の質を浮かび上がらせる。
繰り返し「国際医療経済学者」というのが、面白い。
著者のアイデンティティを語りたがる。

キャンサーナビゲーターというがんの支援者の立場を明確にしているのが、
流石に 自立したアメリカの意識が明確に伝わる。
患者と一線を画すという意味が伝わる。

日本というのは、あらゆる分野でガラパゴス的に発達していることを
知る上では、好著とも言える。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 医療/薬草/漢方
感想投稿日 : 2018年10月3日
読了日 : 2018年10月3日
本棚登録日 : 2018年10月3日

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