わたしの本棚

著者 :
  • PHP研究所 (2017年11月6日発売)
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感想 : 15
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本に向き合うことは、個人的な体験となる。自分で読んで、自分で想像する。こんな風に、本当の出会いを語ることができる著者がスゴイ。言葉の選び方が優れている。人生の変わり目の中で、本があったことをさりげなく語る。本が、まさに、著者の伴走者のように書かれている。
子供の時から、「おとなの私」になるまでに、出会った本たち。成長する時には本があった。
両親の離婚。父親につくのか、母親につくのか?その時に、屋根のない家を選ぶのか、壁のない家を選ぶのかの選択だったという。そして、たくさんのきらめく言葉が浮かび上がる。
わたしは捨て子だった。家なき子。
倚りかからず。しかし、椅子にある背にもたれていいんだよ。
大阪人は、アホを演じることができる。
愛を引っ掛ける釘があり、サヨナラにサヨナラする。
生きていく上では、笑いという自家発電を持つことだ。
変わらない過去ではなく、刻々と変わる不安定な現在に向き合う。
今という時代は、あらゆる時間が積み重なったもの。
生きることは切実なことだ。
砂糖の効いたあんのしっかりした甘さ。あんぱんは今日のわたしを励ます。
絶望して初めて欲望を自覚した。
何が正しいかわからなかった。赦しがたいほどの嫌悪感。
わたしはわたし以外になれません。
ひとりでいたいのに、ひとりでいることはとてつもなくさびしい。
帰るところがない。自立心が芽生える。
そろそろ夕飯だから、降りておいで。
一つの道を選ぶことは、他の道を捨てることだ。
何の夢も希望もない現状から逃げたかった。
本は自分をはかるものさしだ。
愛することは技術である。
どんな大きな画も、白いカンバスに最初の筆をおくことから始まる。
ぼくにとって、あきらめきれない人だから。
本は逃げるための手段で道具だ。使い方は、自分次第でいつだってページを開いた人の味方になってくれる。
ふーむ。言葉の切れ味が実にいい。言葉を感情という研磨機で磨いている。素敵だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読書術/編集術
感想投稿日 : 2022年2月24日
読了日 : 2022年2月24日
本棚登録日 : 2022年2月24日

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