歴史の理論と歴史 (岩波文庫 青 418-1)

  • 岩波書店 (1952年2月5日発売)
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感想 : 2
4

結構難しい内容であった。
「客観的な事象を並べ立てるだけでは歴史を叙述することにならない」や、「主観的に哲学を持って望むべき」や「歴史は偶然ではなく必然」などなど、なるほど歴史学とはこういうことか、とおもわせることもおおい。

ただ歴史を並べ立てるだけでは、たしかに単なるおはなしでしかない。数ある文献をならべて整理し、系統だてなければならない。また○○史と呼ばれる歴史も、一面的理解にこだわることなく、全体から俯瞰しなければならない・・・などなど。

またクロオチェは、共産党宣言の内容を、「ロマンティシズム」であると喝破している。なるほどたしかに、ブルジョワジーは消えるべきだと叫びつつ、ブルジョワジーの歴史的価値を認めているし、勝手にブルジョワジーなどの勝手によそから持ってきたモデルの上に立てられているからだ、などと云っている。たしかに個人的に見ても、唯物史観はある一つの要素に凝り固まりすぎているとも思える。

歴史学徒であれば、必読の書かもしれない。クロオチェは、ヘーゲル学派であるが、「歴史を連関として捉える」という歴史を学ぶときによく聞かれる言葉は、彼が発祥なのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2010年12月4日
読了日 : 2010年12月4日
本棚登録日 : 2010年12月4日

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