鏡の中の物理学 (講談社学術文庫)

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レビュー : 47
著者 :
マーキス@ショスタコーヴィチPさん  未設定  読み終わった 

著者は「鏡」を端緒に物理学は何であるかを問い始める。力学的な鏡、時間的な鏡、熱力学的な鏡・・・という具合である。取るに足らない議論のように思えるものの、示唆を与える。熱力学では、力学のように元に戻ることはありえない。
また力学において、動いてる電車の中でも止まっている電車の中でも、ボールを落としても同じように下に落ちる。それでは光ではどうか、光は波であるとする考え方があり、それならば、自転および公転方向と同じ向きに発射した光と、直角方向に発射した光とでは差が出るはずだ・・という実験をした。しかし、結果は同着であった。どのような状況であれ、光の早さは同じなんだ、それがアインシュタインの相対性理論である、とする。

またすべての物質はあらゆる素粒子(電子、原子、中性子など)からできていることはしられているが、これに関する記述は、甚だ我々の常識とは異なる。色や自己同一性を持たない、方向性や運動を持たない、はてさてどんなものか?著者は「電光掲示板のLEDのようなものだ。LEDが次々と点灯すると粒が動いているように見えるが、実際はそういうものがあるわけではない。」とする。

本自体はそれほど厚くはないし、簡単に読むことができる。

レビュー投稿日
2012年9月16日
読了日
2012年9月2日
本棚登録日
2012年9月8日
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