戦国大名と天皇 (講談社学術文庫)

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レビュー : 5
著者 :
マーキス@ショスタコーヴィチPさん  未設定  読み終わった 

戦国時代の天皇のあり方について、とても興味深く読めた。

ひとことで言うと、権力は大名に帰するが権威は天皇に帰していた。
どことなく、ローマ皇帝と世俗諸侯の関係に似ている気がする。

足利義満は天皇の権威を利用せずとも武力で鎮圧をすることができたが、足利義持の頃から天皇に武力鎮圧の許可の申請をするまでになった。
また天皇家は権威はあったものの、赤貧状態であり官位を下賜することによって皇室の財政を潤わせようとした。ただ天皇の権威を利用する連中もいたりするなど、欧州に負けず劣らないパワー・ゲームが存在したのだなとも読んだ。

一概に戦国時代は、天皇家の権威や権力も地に堕ちたとみなされがちだが、まったくそんなことはなくむしろ大名は天皇の権威を持ち上げつつも、それから認めてもらうよう仕組んだり、文字通り官位を得ることによって権威をまとおうと苦慮したようである。

レビュー投稿日
2011年10月24日
読了日
2011年10月23日
本棚登録日
2011年10月24日
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