発達障害 (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋 (2017年3月17日発売)
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感想 : 80
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数々の症例や事例を引用しつつ、論を進めている。ADHD(注意欠如多動性障害)とASD(自閉症スペクトラム障害)の共通点と相違点はとても参考になった。
同じ症状でも、ASDに由来するのかADHDに由来するのかで、対応も治療法も大きく違ってくる。場の空気がよめないのはASDであるが、対人関係に不得手なADHDの場合もある。人間との距離の取り方が下手な場合も存在する。
また単純にうつ病として診断されても、障害に由来することもあるので、また一概に語れないのが歯がゆい。

また後半ではサヴァン症候群や、いわゆる「アスペルガー障害」の報道のあり方、それのもとになった犯罪などがつづられている。この辺は「他人の気持ちが分からない」だけでアスペルガー障害であるという風評があるが、そうではない、などが主張されていた。

筆者はADHDやASDの治療として投薬を行っている。これが少し気がかりであった。内容はとてもよいのに、すこしこれで残念に思えた。投薬の副作用がやや問題になっていたはずである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年9月1日
読了日 : 2017年8月30日
本棚登録日 : 2017年9月1日

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