「なぜ恐竜が死滅したの?」という壮大な疑問を解き明かしていく。最初は「そんな隕石が落っこちてくるなんて云う終末論的な話は絶対にありえない。」などなど、それに交えて学会の議論の議論の応酬の実態も垣間見える。当時から諸説あったわけだ。
その後、哺乳綱の動物の世界になると、恐竜たちが埋めていた生存空間を埋めていく。クジラや肉食獣などなど。また「なぜ哺乳類は昆虫ほど「多様」でないのだろう?」という「そういえばそうかもしれない。」問いである。空を飛び虫を食べるクジラや毒を持つ哺乳類がいてもいいはずだ。そのような不思議なバランスが働いているのだ。
また最後は人類である。古人類史は不思議だ。アウストラロピテクスから今のクロマニヨン人までの「欠けた環」を探そうとしてきた。
猿人から今の新人まで、さまざまな種族がいるが、もちろん微分的な歩みによって進化したわけではない。どこかで途絶え、取って代わってきた。それはいったいどういうことなんだろう?と人類学者は考えてきた。
そこで出てくるのが「ネアンデルタール人」である。彼らの知能はわれわれとそう変わるものではない。とても近いのだが、すくなくとも「われわれ」ではない。なんだかとても不思議な気がするね、ということなのだ。
生命の進化は結果的には「偶然」であるのかもしれないが、神はサイコロを振らない。「必然」であるのかもしれない、が、生命はこれからも「何がしか」の形で生き延びていくのであろう、ということだ。
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- 感想投稿日 : 2014年3月23日
- 読了日 : 2014年3月14日
- 本棚登録日 : 2014年3月22日
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