ローマが共和制になってから、イタリア半島を統一するまでの物語。
このあたりから、アレクサンダー大王のif(もしもアレクサンダー
大王が東ではなく西に進んでローマと対決していたら)や、
アッピア街道が検察された背景、財務官アッピウス、戦術の天才
ピュロスなど、政治システムとそれに関わる人物がより
描かれるようになっており、物語として読むことができた。
イタリア半島統一までの物語を読むにつれ、
「ひとまずの結び」で塩野七生氏が述べている、
「古代のローマ人が後世の人々に残した真の遺産とは、
広大な帝国でもなく、二千年経ってもまだ立っている遺跡でもなく、
宗教が異なろうと人種や肌の色がちがおうと同化してしまった、
彼らの開放性ではなかったか」
というローマ評が実に的確であると言わざるを得ない。
偏狭なナショナリズムはいずれ行き詰まりをみせる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(歴史小説)
- 感想投稿日 : 2014年1月28日
- 読了日 : 2014年1月27日
- 本棚登録日 : 2014年1月14日
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