はみだしっ子 第1巻 (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社 (1996年3月1日発売)
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本棚登録 : 434
感想 : 52
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東京駅の丸善で注目作品扱いされてたので購入。こんな名作を今までしらなかったなんて、漫画好きとしてはずかしすぎる。児童福祉に明るい方はみなさんご存知なんだろうか、この漫画。
小さなコマの一瞬の子供たちの表情や、ひとつひとつのセリフにまで、何度もはっとさせられた。子供を持つことの意味を考えはじめ、その流れで自然と他人の子供や世界の子供が置かれた環境に目がいくようになってきたこの時期に出会えてよかった。

「ぼくたちの為のティーカップはなく、僕たちには手紙も来ない
気付くと笑いも忘れてじっとしている」
笑顔、空元気、おふざけ、悪態、反抗・・・いろんなやり方で寂しさとか辛さを耐えようとする子供の、そのなけなしの強さに甘えてはいけないんだと、何よりも自分を大事にすることが上手な大人は忘れてしまう。ということを忘れないように。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 心の肥しの漫画たち
感想投稿日 : 2015年6月22日
読了日 : 2015年6月9日
本棚登録日 : 2015年6月9日

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