千葉ジェッツの奇跡 Bリーグ集客ナンバー1クラブの秘密

  • KADOKAWA (2017年9月1日発売)
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スポーツビジネスのリアル

夢語りのビジョナリーだけでなく、地道な努力で収益化してこそ、持続的に愛され夢を与えられる
(スポーツ経営にも両効き経営を)

■概要
夢を語るだけでは儚い。まずは地道に小さな目標を立てる、達成する(小さく稼ぐ)夢を描くのは良いが、そこへの投資は稼ぐ体力ができてから。ステップを分けてロードマップを考え、実行していくことが大切。夢の押し売りではダメ。
夢があるなら、まず皆が納得する理念として掲げる、すなわち言語化する。それを基に進むべき方向性(≒戦略)を見極め、具体的な戦術や業務プロセスに落とし込む。
大きく抽象的な理念を描きつつも、まずは小さな事をコツコツと積み上げ「勝ちクセ」をつけていく。

■感想/評価
島田さん(現Bリーグチェアマン)のジェッツ再生録を基にスポーツビジネスのリアルを感じ取れる。読んでおいて良かった。もし今の自分がスポーツチーム経営をしていたら、ジェッツの前経営陣と同じ失敗をしていたかもしれない。稼ぐ→チーム強化→興行演出&集客の考えが抜けて派手な演出だけにフォーカスするところだった。お恥ずかしい…良い勉強になりました。

・アルティーリも実は同じ?
またB3のアルティーリは集客から入っている様に見えるが、実は1st stepの稼ぐをちゃんとやっている。だから無料で集客できているのだ。ある意味、稼ぐと強化と集客を同年でやっているからすごい。

・島田さんの地道な努力
メディア露出も多く、派手なものを好む様な方という印象だが、地道な行動の積み重ねがあって今の著者やジェッツがあるのだと分かった。(腹の内は分からないが)

・クラブ経営への応用
他のクラブがどの様な順序で成長していくべきかはケースバイケースだろうが、ジェッツの前経営陣の様に夢の押し売りになってないか、身の丈に合っているか(目の前の事を疎かにしていないか)、という「虫の目」も持ち合わせていきたい。その点、ブレックスはコスト削減も地道にやっていて、すぐにコロナ危機による赤字から脱した。高単価で稼ぐだけじゃない強さがある。
同時にビジョナリーな視点も忘れずに「両効き経営」。

⇒新B1にむけてはもちろん稼ぐが求められる一方で、稼ぐだけじゃなくてコスト削減の地道な積み重ねもやっていかないと。その原資を集客投資に回せるのならね!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説・エッセイ
感想投稿日 : 2021年12月21日
読了日 : 2021年12月21日
本棚登録日 : 2021年9月25日

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