主体的な遺伝子
人間の行動や感情の多くは生命原則から来ているものである可能性が高く、自然なことだと理解する。それを客観的に理解してこそ主観が何かが分かり、主体的に生きることができる。
■概要
生命とは何か、遺伝子とは何かを初歩的なレベルで解説した後、我々の具体的な感情や行動レベルに落とし込んで説明。ネガティヴ反応も全ては生命原則なんだと割り切ることが大切。自己保存(森岡氏)と同じ考え方か。
■所感
遺伝子のスペシャリストなんだから、もう少し専門的な話も含めてもらって良かった。経営の話や人生観の話は若干エッセイぽくて、賛成できたとはいえ飽きてしまった。
哲学者の引用もありつつ、生命原則の論文・研究を踏まえた哲学×生命科学のハイブリッド本(ライト版)と言える。
印象的だったのはガンはDNAのコピーミスなのだが、変化を試みてコピーミスが起きることや、エントロピーの法則に基づく動的均衡の話。人類も生命科学もなぜ変化するのか、不変で居られないのかをあらためて問うことで、新たな気づきがあった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年1月29日
- 読了日 : 2021年1月29日
- 本棚登録日 : 2021年1月19日
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