[ 内容 ]
高度成長が終わった七四年以降、「やさしさ」という言葉が巷に氾濫し出した。
いまとなってはうそくさくふやけたイメージしかもたないように見える「やさし」は、しかし、万葉集の時代から現代に至るまで、倫理的、美的に重要な場面で繰り返し使われてきた言葉である。
手垢のついた「やさし」を、もう一度現在において、および歴史的に検証しなおし、現代に生きる倫理として思想的に蘇らせようと試みた渾身の一冊。
[ 目次 ]
第1章 「やさしさ」の現在(「やさしさ」の現状分析;傷つくことと「やさしさ」;尾崎豊・太宰治の「やさしさ」)
第2章 「やさし」の精神史(羞恥としての「やさし」;美的理念としての「やさし」;当座の倫理としての「やさし」;「情け深さ」としての「やさし」)
第3章 「やさしさ」の倫理学(「やさしさ」の自他認識;共感としての「やさしさ」;原質としての「やさしさ」;無常と「やさしさ」)
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[ 参考となる書評 ]
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ちくま新書
- 感想投稿日 : 2010年8月29日
- 読了日 : 2010年6月20日
- 本棚登録日 : 2010年8月29日
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