ギリシアの女性詩人ザッフォオを主人公とする恋愛悲劇。
芸術家は俗世に場所をもち得ぬものなのか。
"ここはわたしの住むべき場所ではない。ただ墓場となるだけだ。/およそ神々の手で、神々に属するものとしてえらびぬかれた者は、/地上の住人たちの仲間入りをしてはならないのだ。/人間の運命と人間を超えた者の運命とは、/決してひとつ盃の中でまざり合うことはない。"(「第三幕」)
"――あの方の故郷はこの地上にはなかった。/ザッフォオさまは御一族のもとへお帰りなされたのだ。"(「第五幕」)
実吉捷郎の訳文が好きだ。ドイツ文学は全てこの人の翻訳で読みたいくらい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ドイツ文学
- 感想投稿日 : 2011年3月27日
- 読了日 : 2010年8月9日
- 本棚登録日 : 2011年3月27日
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