ザッフォオ (岩波文庫 赤 423-3)

  • 岩波書店 (1953年7月5日発売)
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ギリシアの女性詩人ザッフォオを主人公とする恋愛悲劇。

芸術家は俗世に場所をもち得ぬものなのか。

"ここはわたしの住むべき場所ではない。ただ墓場となるだけだ。/およそ神々の手で、神々に属するものとしてえらびぬかれた者は、/地上の住人たちの仲間入りをしてはならないのだ。/人間の運命と人間を超えた者の運命とは、/決してひとつ盃の中でまざり合うことはない。"(「第三幕」)

"――あの方の故郷はこの地上にはなかった。/ザッフォオさまは御一族のもとへお帰りなされたのだ。"(「第五幕」)

実吉捷郎の訳文が好きだ。ドイツ文学は全てこの人の翻訳で読みたいくらい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ドイツ文学
感想投稿日 : 2011年3月27日
読了日 : 2010年8月9日
本棚登録日 : 2011年3月27日

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