右翼の大人物であり政界の影の黒幕と謳われる杉山茂丸の著した、児玉源太郎の時代小説。というか評伝。
内容は、小説というか、講談的要素が強く、我らが大将・児玉かっこいい!!みたいな礼讃が度々出て来、内容も戦争ものというよりは、児玉源太郎による台湾統治がいかに鮮やかな政治手腕で行われていたのか、などメインに書いていると思う。
児玉源太郎といえば、日露戦争で活躍した奇謀策謀の天才参謀として知られているが、杉山がこの小説を書いたころはまだ戦争が終わってまもないころなので、陸軍の機密文書は公開されていなかっただろうし、世間的にも日露戦争を分析できる学者はいなかったろうから、自然本書もそういう内容にならざるを得なかったのだろう。
杉山は児玉と知己の間がらだったそうだ。2人が直接やりとりするような内容は本書には出てこなかったけれど、杉山の描く児玉源太郎像は、おちゃめで、かわいらしく、あいきょうがある、ちっさいおっさん。というイメージで、当時の児玉を知る人物がそう書くのだから間違いないと思うが、ほんとうに児玉って可愛いvvv
大好きvvvなんて思いながら読みました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
時代小説
- 感想投稿日 : 2017年5月17日
- 読了日 : 2017年5月13日
- 本棚登録日 : 2017年3月4日
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